Flash Builder 拡張のドキュメント公開にあわせてDcDpluginを作ってみる

| | コメント(1) |このエントリーを含むはてなブックマーク |digg it! |del.icio.us it! |

Flex Doc TeamのblogにあるこのエントリーFlash Builder の拡張についてのドキュメント公開のアナウンスがされていました。
Adobe MAX 2008のセッションで公開されていた、Code ModelDesign Modelに加えて新たにDesign View Extensibility kitも公開されています。

Design View Extensibility kitはflex4用のサンプルプロジェクトも用意されています。デザインビューにも対応したコンポーネントを作成するのに参考になりそう。

あわせてデータ中心開発(DcD:Data-centric-Development)の拡張についてのドキュメントも公開されていました。

Flash Builder 4の新機能のひとつである、データ中心開発(DcD:Data-centric-Development)のServiceWizardはデフォルトで以下のサーバテクノロジーが用意されています。

  • BlazeDS
  • ColdFusion
  • LCDS
  • PHP
  • Webサービス
  • XML

このサービスを追加してWizardで選択できるようにする拡張ポイントに関するドキュメントです。
拡張するのに必要なクラスや作り方の概要とJavaDocで構成されているのですが、このドキュメント、昔に作成されて更新されていないようです。

クラスパスにつなげるjarファイルやDependenciesに設定するプラグインが現在リリースされているものとあっていません。
Beta1のころからドキュメント公開を望んでいたのですが、この分だとなかなか更新されそうもないので、独自で作り始めてみました。

まずはServiceWizardの一覧に表示されるまでのチュートリアルです。

環境の準備

Eclipseはplugin開発ができるPDE(Plugin Development Emvironment)が入っているものを用意してFlash Builder 4をpluginでインストールします。
以下のものを選択しました。

1.pluginプロジェクトの作成

次にプロジェクト作成ウィザードを起動してプラグインプロジェクトを作成します。
menuより、New ->Project ->Plug-in Development ->Plug-in Projectを選択して、Nextボタンをクリックします。

新規にプラグインプロジェクトを作成するウィザードが立ち上がるので以下のように設定します。

項目 設定値
ProjectName <作成するPlugin名称>
Create a Java project チェックする
source folder src
Output folder bin
Eclipse version

3.4

 

step1.jpg

 

設定ができたらNextボタンをクリックします。

pluginのIDや名前などを指定する画面が表示されるのでExecution Enviromnentの設定を J2SE-1.5にして、名称やIDを適切に変更します。

項目 設定値
ID <作成するPlugin名称>と一緒
Version 0.0.1
Name <Plugin名称>
Execution Environment J2SE-1.5
Generation an activator, a Java class that controls the plug-in's life cycle

チェックする

Activator

<Pluginとなるクラス名称>

This plug-in will make contributions to the UI チェックする

 

step2.jpg

Finishボタンをクリックすると、プロジェクトが作成されます。

2.Dependenciesの設定

プロジェクトが作成されたのち、META-INFフォルダ以下にあるMANIFEST.MFを開きます。
設定画面の2つ目にある、Dependenciesを開きます。ここでDCDServiceを拡張するのに必要なPlug-inを追加します。

Required Plug-insの設定でAdd...ボタンをクリックして以下のpluginを選択します。

org.eclipse.ui
org.eclipse.core.runtime
org.eclipse.core.resources
org.eclipse.core.filesystem
com.adobe.flexbuilder.project
com.adobe.flexbuilder.DCDService  ※1

※1 Documentではcom.adobe.flexbuilder.dcradとなっている。

※DCDServiceは実行時には必要だが、開発中はbuild pathでエラーになってしまうので
※pluginのソースを書き換えてコンパイルするときには設定からはずしておく。
※コンパイル後、実行時に再度設定にいれます。Eclipse上ではエラーになるが実行するときには正常に動作するので問題ないです。

 

step3.jpg

 

 

3.Extensionsの追加

Exntensionsタブを表示し、Add..をクリックしてcom.adobe.flexbuilder.DCDService.serviceImplementationを選択します。

 

step4.jpg

 

 

追加された(servicewizard)を選択してclass名とservcertypeを指定します。class*のリンクをクリックするとそのクラス名にあったJavaClassを生成するWizardが立ち上がるのでそのままFinishボタンをクリックすると、必要なメソッドスタブを含んだ形で生成されます。

step5.jpg

 

servertypeはDcDのサービス選択画面で表示されるサービスを振り分けるのに使われているようです。

 

4.クラスパスの追加

servicewizardをはじめ、DCDServiceを拡張する際に必要なクラスををまとめたjarファイル(dcdservice.jar)をクラスパスに追加します。
Dependenciesで追加したcom.adobe.flexbuilder.DCDServiceがビルド設定でエラーになってしまうのであらかじめはずして設定しておきます。
プロジェクトを選択して右クリック->Properties -> Java Build Path ->LibratiesでAdd External JARSをクリックして以下のファイルを選択します。

C:/Program Files/Adobe/Adobe Flash Builder 4 Plug-in/eclipse/plugins/com.adobe.flexbuilder.DCDService_4.0.0.272416/dcdservice.jar

※このパスはDocumentでは古いパスになっています。現在リリースされているFlash Builder 4ではjarファイルは上記のパスにあります。

 

step6.jpg

 

 

5.ServieWizardの実装

 

3.Extensionsの追加で生成したServiceWizardクラスの#getServerType()とgetServerDescription()を実装します。スケルトンができているので説明とサーバタイプを文字列で返すようにします。getServerTypeで返している文字列がサーバテクノロジー選択時に表示される名前になり、getServerDescriptionで返している文字列が選択したときの説明表示になります。

今回は以下のようにしました。

/* (non-Javadoc)
* @see com.adobe.flexbuilder.DCDService.extensions.IServiceWizard#getServerDescription()
*/
public String getServerDescription() {
return "Description here.";
}

/* (non-Javadoc)
* @see com.adobe.flexbuilder.DCDService.extensions.IServiceWizard#getServerType()
*/
public String getServerType() {
return "MyService";
}

 

6.テスト実行

 

変更したコードをコンパイルするために、2.Dependenciesの設定で追加したcom.adobe.flexbuilder.DCDServiceを一度削除します。エラーがなくなりコンパイルされます。コンパイルができたらまた、com.adobe.flexbuilder.DCDServiceをDependenciesに追加します。

プロジェクトを選択してMenu->Run->Runを選択して実行します。エラーになっている確認が表示されますが、そのままProcceedを選択します。

新たにEclipseが起動されるので、Flexプロジェクトを新規に作成します。
作成できたら、プロジェクトを選択しデータとサービスビューで[データとサービスに接続...]をクリックするとサービスタイプを選択する画面が表示され、先ほど作成したMyServiceが一覧に表示されていることが確認できます。

 

step7.jpg

 

 

コンパイル&実行毎にcom.adobe.flexbuilder.DCDServiceを追加したり削除したりしないといけないのがあっているのかよくわかりませんが、DcD拡張のPlug-in開発はできそうです。

次はロゴイメージを表示させてみたいと思います。

できれば、公開されているDCD Extensibilityのドキュメント も更新されてサンプルプロジェクトなども公開されたらなーと思っています。そうすればもっとDcDの拡張プラグインが出てくると思いますし。
まずはリリースにあわせて記述を修正してEarly Accessからベータくらいになること希望...。誰に言えばいいのか....

以下リンク

--

#Flash Builder 4の拡張はここにドキュメントがあります。
Extending Adobe Flash Builder
http://www.adobe.com/devnet/flex/flashbuilder_extensibility

#今回作成したPluginのプロジェクト(と同様のもの)はこちらアップしてあります。
http://www.noridon.net/weblogs/labs/plugin/MyMyDcDserviceProjects0.0.0.1.zip

#コンパイルしてDeployできる形になったjarファイル。Flash Builder 4がインストールされているEclipseのpluginフォルダに配置するとService一覧に表示されるようになります。
http://www.noridon.net/weblogs/labs/plugin/MyMyDcDservice_0.0.0.1.jar

コメント(1)

仕事が早い!

コメントする

このブログ記事について

このページは、nodが2010年5月11日 01:30に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「purepdfを使って日本語フォントを指定したpdfを作る」です。

次のブログ記事は「Flash Professional CS5のabout画面とeaster egg」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Syndicate this site

ウェブページ